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2006/04/16

久しぶりのNTTドコモ向けNOKIA製端末・NM850iG

06041511 NOKIAといえば、もっぱらこのところはボーダフォン向け端末ばかりで、NTTドコモユーザはその発売を心待ちにしていたはずです。もちろん私もその一人で、少なくともNTTドコモ向けの舶来モノ端末は全部入手しております。NOKIA製では1994年発売のDoCoMo NOKIA 2080を筆頭に、2000年発売のNM502iまですべて使ってきました(NM206のカラーバリエーションを全部揃えられなかったのが心残り…)。このたびNTTドコモが市販を開始したNM850iG、ということはNM502i以来7年ぶりにNTTドコモからNOKIAが発売されたことになるわけです。発売日初日の3月17日にFOMA買い増しで入手できました。
 ベースになったのは、見てのとおりNOKIA 6630です。W-CDMAとGSMの両方のエリアで利用可能な端末のため、型番も「iG」となっています。そのまま世界中で使えてしまう端末です(別に世界では当たり前のことなんですが)。
06041512 すでにボーダフォン版・Vodafone 702NKとして見慣れた端末ではありますが、NTTドコモのiモードやiアプリといった独自機能が使えるように仕様変更されています。ボタン形状も6630や702NKと異なるようですが、端末パネルを外してみたら基板は共通でした。したがって世界で市販される6630用交換パネルで着せ替えを楽しむことも可能です(ただしキーパッドも交換が必要)。

06041513iモードやiアプリのロゴが並ぶメニュー。

06041515NOKIA端末は一貫して端末パネルの交換を可能にしていて、諸外国ではこのような交換パネルが露店で売られていたりします。

 ちなみにNTTドコモではFOMAとしてラインナップに加わりましたが、FOMA本来の要件をすべて満たしているわけではありません(だから型番が「850」なのでしょうが)。iモードこそ使えますが、Flashには対応していません。iモーションも動かなかったような…。iアプリは動作するようですが、なんと10KBの503i向け相当のプログラムしか動きません。また、私は試していませんが、本来のSymbian向けアプリケーションは動作しないようになっているとか。おまけにSIMロックときたら、これはもうNOKIAファンは幻滅ですよね。6630の魅力的な機能をここまで削ってでも自社サービスを優先に端末をカスタマイズしてしまうなんて、NTTドコモの商品企画担当がいかにケータイを愛していないかが目に浮かびます。
 とはいえ、NOKIAも自社のアイデンティティをきちんと主張してくれる会社ですので、データ端子の形状や世界で市販される周辺機器との互換性はNOKIA式を保ってくれています。6630向けの各種アクセサリは問題なく使用可能です。

06041514たとえばTV電話用クレドルもNM850iGで利用可能。これはNTTドコモではオプション設定していませんが、ボーダフォンで入手可能です。さらに海外へ行けば日本の半値で購入可能のようです。こういった6630用アクセサリはみんな使えます。

 ところでノキア・ジャパンは、NM850iG発売後になる4月3日に、マスコミ向け新製品発表会を開催しました。その会場はなんと東京国立博物館法隆寺宝物館(笑)。NOKIA製品は芸術品や国宝と同じように味わって欲しいというところでしょうか。

06041501NM850iGの発表会会場となった東京国立博物館。

06041503ノキア・ジャパンの代表取締役社長に就任され初めて会見をされるタイラー・マクギー氏。欧州では営業戦略に豪腕を振るった方だそうです。日本でも大いにNOKIA製品を広めてください。

 法隆寺宝物館内で実施された会見終了後は、そのまま展示されている仏像をご覧ください、という流れで館内を一巡しました。日本の伝統文化を堪能した後に、最後の特設ブースに並べられていたのはなんとNOKIAの歴史的端末の陳列! なるほど、こういった美術館で会見を実施された意図がわかりました。

06041502法隆寺宝物館内に並べられたNOKIAの歴史的端末。なかでも私が一番興味深かったのがこのショルダーホン! 日本の物ともアメリカのものともまた異なるスタイルに新鮮な感動を覚えます。

 NOKIAは1982年に初めて移動体通信事業に参入し自動車電話を発売、1987年には携帯電話の市販を開始したそうです。その後は年間約40機種ぐらいのペースで製品を市場に投入されているそうです。日本に初登場したのが1994年のDP-151(デジタルホン向け)とNM2080(NTTドコモ向け)、じつは私の知る限りこの1994年モデル以降、最新のNM850iGに至るまで、基本的なユーザインターフェイスが変わっていないのです。すなわち、画面を見ると画面左上部に電波感度表示、右上部に電池残量表示、画面下部左右にはソフトキーに対応したファンクションなどが並んでいるわけですが、これが10年以上に渡ってNOKIA式ルールを徹底し、守り続けているのです。だからこそ、NOKIAを使っているユーザはNOKIAの端末に買い換える限り取扱説明書を読む必要も無く違和感なく操作できるのです。
 じつは日本のユーザに言わせるとNOKIAは極めて使い勝手が悪いという声を聞きます。確かに日本のケータイ端末のインターフェイスとはかなり異なります。たとえば着信メロディを変える場合は、日本製の端末ならば「設定」の中に必ず「着信音設定」があるわけです。ところが日本製端末しか使ったことがないユーザがNOKIA端末の着信音を変えようとしても、メニューから「着信音」を探し出すことができません(正解は、「モード」設定内で各種待受モードの内容を設定する項目からモードごとに着信音などをカスタマイズしていく)。つまり、端末が生まれた国が異なれば文化も違うわけだし、そうなると「この機能の設定はこのへんにあるはず」という感覚が大きくずれていて違和感を感じてしまうのでしょう。賛否両論あると思いますが、私はNOKIAが自社流を徹底して貫く姿勢のほうを評価します。
 まあ、外車に乗るようなものですよ。欧州の自動車メーカはメーカごとにアイデンティティを徹底して貫いているではないですか。外観デザインはもとより、メータ類やスイッチ類の配置とか、モデルチェンジしてもレイアウトは変えません。初めて乗ると違和感を感じても、そのうちなぜそのスイッチがそこにあるのかということに納得し、さらにはそれがそのメーカの哲学であることに気が付くわけです。ケータイも同じで、欧州の各端末メーカはちゃんと一目で自社製品とわかる個性と一貫した哲学を持っています。逆に日本のメーカはアイデンティティのかけらもありません。車もケータイも、つねに“売れ筋商品の真似”しかしておらず、モデルチェンジごとに想像もつかない変貌振りをみせ、製造メーカが自社の個性を追求しようというポリシーをまったく感じません。となると結局、どの端末を選んでも同じ、ということになってしまうんですね。

Posted by 木暮祐一 日記・コラム・つぶやき |

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